<小市民>シリーズ、『巴里マカロンの謎』に到着。 <6月の読書メーター>

6月の読書メーター
読んだ本の数:15
読んだページ数:4764
ナイス数:2957

巴里マカロンの謎 (創元推理文庫)巴里マカロンの謎 (創元推理文庫)感想
11年ぶり、<小市民>シリーズの最新刊。本書を購入してから、どうせなら第1作から順番に再読し、頭の中をスッキリさせた上で着手しようと考え、セッセと読み重ねてきた。「春期」を3月6日、「夏期」を4月29日、「秋期」の上巻を5月17日、下巻を5月27日に、それぞれ読了。では最新刊へ!となる訳だが、不思議なもので、いざそうなってみれば、なんだか、すぐに読み終えてしまうのが勿体無いとの気持ちが芽生えて、躊躇。収録は表題作を含めて4編。極端に遅読な私をしても尚、一晩での一気読み必至なところを、わざとゆっくりと読了。
読了日:06月30日 著者:米澤 穂信
書店猫ハムレットの休日 (創元推理文庫)書店猫ハムレットの休日 (創元推理文庫)感想
<書店猫ハムレット>シリーズの第3弾。先週末、久々の列車旅に持参したものの、結局、富良野に戻ってからの読了。今回は、「ニューヨーク、ブルックリンの書店を飛び出し、約2000キロ南のリゾート都市、フロリダのフォート・ローダーデール」が舞台。全米キャット・ショーに特別ゲストとして招かれ、そこでタイトルも「休日」。この後シリーズは、「うたた寝」を経て、完結編の「挨拶」まで。店長・ハムレットと店主・ダーラ、二人(?)の更なる活躍を楽しみたい。思えば、猫の登場する本がグッと増えている気がしないでもない。う〜む。
読了日:06月29日 著者:アリ・ブランドン
マカロンはマカロン (創元クライム・クラブ)マカロンはマカロン (創元クライム・クラブ)感想
図書館本。ここのところ、並行して読んでいる本がうっかり増えすぎてしまい10冊ほど。その煽りを受けてしまったような感じで、2度の延長を経ての読了。表題作を含む8編を収録。集中して読んでみれば、案外サクサクと。ナイフとフォークを使いこなせない私だが、十分堪能できた。たしかシリーズ物だったはずと本棚を探してみたら、『ヴァン・ショーをあなたに』(創元推理文庫)があって、<ビストロ・パ・マル>シリーズの第2作。『タルト・タタンの夢』からの再読も悪くない。では、マカロンつながりで『巴里マカロンの謎』(米澤穂信)へ。
読了日:06月29日 著者:近藤 史恵
ほのぼの路線バスの旅 (中公文庫 た 24-3)ほのぼの路線バスの旅 (中公文庫 た 24-3)感想
JR根室本線、「富良野〜東鹿越〜新得〜帯広」間を1泊2日の小旅行。車なら2時間ほどの帯広まで、JRと列車代行バスにて片道4、5時間をかけて。思えば、列車の乗り継ぎも宿泊も、2月以降初めて。そんな小旅行での持参本が本書。東京から、最後は鹿児島まで、20年かけての西へ西へのバス旅行。「路線バス限定」のため、彦根から西に進めず、諦めて名古屋にひきかえして三重県を回ったり。沢山の“悪戦苦闘”を楽しんでいる。「ジョチュウギク」を「女中菊」と思っていたら「除虫菊」だったとの話。そうだったのかぁ、と今知った私である。
読了日:06月27日 著者:田中 小実昌
未必のマクベス (ハヤカワ文庫JA)未必のマクベス (ハヤカワ文庫JA)感想
初遭遇の作家。「自宅本棚の本のタイトルによる“しりとり読書”」の32冊目。たしか「未必の故意」っていう法律用語があったなぁ、とか「マクベスってなんだ?(シェイクスピアは、微塵も浮かばない)」といったレベルのまま無謀にも臨んでみた。2週間余り、驚きの読み応えを実感させてもらった。改めて読んだ紹介文に「異色の犯罪小説にして、痛切なる恋愛小説」とあったが、言い得て妙。2009年頃の香港と澳門(マカオ)が主な舞台。つい、現在の香港情勢とも重ね合わせてしまう。壮大なる企業犯罪小説、そして尋常でない純愛小説である。
読了日:06月21日 著者:早瀬 耕
猫がいればそれだけで (知的生きかた文庫)猫がいればそれだけで (知的生きかた文庫)感想
はて、いつ買った本だろうか。たぶん、書店にて、平積みか少なくとも面出し状態にあって、表紙イラストを眺めながら、「まあ、本の上に座って本を読む猫がいても不思議はないなぁ」などと思いつつ買ったのかもしれない。サブタイトルは「まるごと1冊、猫のこと」。無類の猫好きを自認するライター集団、「猫のこと研究倶楽部」が「ほとんど『猫の代弁者』の意識で取り組んだ」らしい本書。とても丁寧に作られていて、手抜きがない。全編、紙面に応じたイラストが満載。どこからでも読めて、楽しい。ふむふむ、そうかそうかの良書であると思う。
読了日:06月20日 著者:
通り魔 (ハヤカワ・ミステリ文庫 13-2)通り魔 (ハヤカワ・ミステリ文庫 13-2)感想
<マルティンベック>シリーズの『ロセアンナ』を30数年ぶりに再読。あの頃って<87分署>シリーズも読んでたなぁ、と本棚を探したら、唯一発見できたのが本書。巻末の作品リストによれば「警官嫌い」に始まり「ラスト・ダンス」まで49冊。終盤の4冊を除きタイトルに記憶があるので、45冊までを買い揃え既読は20数冊止まりといったところ。いずれにしても、4、5年前に再購入したと思われる本書を除くすべてが、未だ、長年引っ越し荷物と化している膨大な段ボール箱の山に眠っている。シマッタ!感想を語らないままうっかり255文字。
読了日:06月19日 著者:エド・マクベイン
幸福に死ぬための哲学――池田晶子の言葉幸福に死ぬための哲学――池田晶子の言葉感想
『本屋になりたい』(宇田智子/ちくまプリマー新書)の「著者略歴」に、「2014年、第7回『(池田晶子記念)わたくし、つまり Nobody 大賞』を受賞」とあって、池田晶子を思い出した。本棚にあった4冊の中から、未読と思われる本書。「哲学」と聞いただけで頭が痛くなってしまうような私だが、たしか根室の図書館で見かけた『14歳からの哲学』に始まり、購入本が10冊ほど。「日本語による『哲学エッセイ』を確立した文筆家」であるらしい池田晶子。帯には「悩むな、考えよ」。いつも、分からないなりに気楽に眺めている次第。
読了日:06月17日 著者:池田 晶子
漱石先生の事件簿 猫の巻 (角川文庫)漱石先生の事件簿 猫の巻 (角川文庫)感想
本家『坊っちゃん』の読了後、本棚で偶然に発見した柳広司の『贋作「坊っちゃん」殺人事件』を読んでみたら、あまりに面白かったので、柳の下の二匹目の泥鰌を狙って手を伸ばしてみた。本書の語り手は「猫」ではなくて、(原典でも漱石自身の分身と言われている)英語の先生の家に居候している探偵小説好きな書生の「撲」。「あとがき」によれば「漱石が仕掛けた謎を解き明かすために生まれた」らしい本書。ミステリ仕立てで、期待に違わぬ面白さ。思えば、みんなから随分と邪険に扱われながらも、飄々としてめげない、あの「猫」が実に健気である。
読了日:06月14日 著者:柳 広司
アロワナを愛した容疑者 警視庁いきもの係アロワナを愛した容疑者 警視庁いきもの係感想
<警視庁いきもの係>シリーズ5作目で、表題作を含む3編を収録。2017年夏には、橋本環奈と渡部篤郎のコンビで、フジテレビ系で放送。毎週日曜日の夜9時から、嬉しくてワクワクしながら観ていた。本棚にあるのは、文庫本で『小鳥を愛した容疑者』、『蜂に魅かれた容疑者』の2冊だが、たぶん『ペンギンを愛した容疑者』と『クジャクを愛した容疑者』も、図書館から借りて単行本で既読。薄圭子巡査と須藤友三警部補、お約束の“掛け合い”も嫌いじゃない。例によって文庫本で揃えて順番に読み通したい気持ちが芽生え、さてどうしたものかと。
読了日:06月10日 著者:大倉 崇裕
刑事マルティン・ベックロセアンナ (角川文庫)刑事マルティン・ベックロセアンナ (角川文庫)感想
警察小説の金字塔<マルティン・ベック>シリーズの第1作。かつて、エド・マクベインの<87分署>シリーズとともに夢中になって読んでいた。約40年ぶりの再読。1964年のスウェーデンが舞台。当時の社会背景や地道な捜査手法などがリアルで丁寧に書き込まれ、忘れかけていた、本格派、警察小説の面白さが甦った。気になっていたタイトル。「訳者あとがき」に「本国での再出版に合わせ、改めて原語のスウェーデン語から翻訳。濁音のない原語に忠実に訳した」とあって謎が解けた。読んだのは、高見浩が英訳した『ロゼアンナ』だったようだ。
読了日:06月09日 著者:マイ・シューヴァル,ペール・ヴァールー
これは経費で落ちません!5 〜落としてください森若さん〜 (集英社オレンジ文庫)これは経費で落ちません!5 〜落としてください森若さん〜 (集英社オレンジ文庫)感想
読む気満々で7巻を購入したところ、実は既読は3巻までだったことを知り、慌て気味に4巻からシリーズを再開しての5巻目。今回は森若さんをとりまく人々が主役らしく、「第一話 佐々木真夕 初恋アレッサンドロ」とかも前作よりも以前に遡ってのお話だった。中には一度も森若さんが登場しないお話もあって、ちょっと残念。「今回はシリーズ4巻までの脇のキャラクターたちの短編」との「あとがき」を読んで、ふむふむ、それで本書だけ他の巻とはサブタイトルが違っていたのかぁ、などとようやく気が付いた次第。我ながら何とも鈍いヤツだと思う。
読了日:06月07日 著者:青木祐子
上方落語 こばなし絵本上方落語 こばなし絵本感想
奥行きがあって、図書館の本棚から飛び出していたので借りてみた一冊。奥付を見ると「2009年12月18日 第1刷発行」。「上方落語のこばなしが持っている、ノーベル賞もんの古さとユルさを、絵とお話でテンコ盛り(23こばなし)」とのこと。丁寧に作られていて、たぶん老若男女、誰が読んでもクスッと笑えて楽しい。ところでこの本、どういった経緯で図書館の本棚に収まったのか。…名錣凌渊餽愼計画に基づいて。▲螢エストに応えての購入。どなたかからの寄贈本。案外、なのかもしれないなぁ、などと(勝手に)睨んでいるのだが。
読了日:06月06日 著者:
本屋になりたい: この島の本を売る (ちくまプリマー新書)本屋になりたい: この島の本を売る (ちくまプリマー新書)感想
初遭遇の作家、というか本屋さん。書店や図書館の空間と、そこで過ごす時間が好きな人間なので、書店などに関わる本をたまたま見かけ、つい手を伸ばすことも少なくない。その結果、本棚には、いつどこで買ったのか定かではないそれらの本が多数点在することになる。沖縄県那覇市・「市場の古本屋ウララ」の広さは約三畳、路上にも三畳はみ出して、全部で六畳。棚と机と壁に囲まれて、路上で店番をしているらしい。「先のことはわかりません」と言いつつ、ごく普段着の言葉で語られている本。新書だが、装幀もその手触りも、私好みで申し分ない。
読了日:06月06日 著者:宇田 智子
なかよし小鳩組 (集英社文庫)なかよし小鳩組 (集英社文庫)感想
<ユニバーサル広告社>シリーズの第2弾。「自宅本棚の本のタイトルによる“しりとり読書”」で、『さらわれたい女』(歌野晶午/角川文庫)に続き31冊目。沢村一樹・主演のテレビドラマも観ていたからか、既読のようで初読のような。どうだったかなぁ、と若干思い悩みながらの読了。「解説」・吉田伸子氏の「前を向いて歩いていく元気が出て来る。そういう小説を、私は支持する」を、私も支持する。1997年、前作『オロロ畑でつかまえて』がデビュー作。本棚には荻原浩の本が11冊。シリーズを進むのか他に立ち寄るのか。気分の赴くままに。
読了日:06月02日 著者:荻原 浩

読書メーター

実は初めての『吾輩は猫である』。<5月の読書メーター>

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5月の読書メーター
読んだ本の数:18
読んだページ数:5950
ナイス数:2523

じゃりン子チエ(6) (双葉文庫)じゃりン子チエ(6) (双葉文庫)感想
今回も、収録の24話を1日に2、3話ずつゆっくりと読了。毎回感じるのだが、とても漫画とは思えない読み応えに、大満足。このシリーズ、文庫本にして500頁余りの厚さで、本棚でも結構なスペースを占めてしまう。ちょうど区切りも良かったので、既読の第1巻〜第5巻までを、うっかりダブリで買ってしまった本と一緒に、図書館に寄贈させていただいたところ。「本の状態や出版年、また、すでに所蔵のあるものについては、古本市又は廃棄」とのこと。限られていて貴重なる図書館の本棚。運が良ければ、再会できることがあるのかもしれない。
読了日:05月31日 著者:はるき 悦巳
これは経費で落ちません! ~経理部の森若さん~ 4 (集英社オレンジ文庫)これは経費で落ちません! ~経理部の森若さん~ 4 (集英社オレンジ文庫)感想
書店にて、シリーズ最新刊の第7弾を発見。そく購入し、すっかり読む気満々で帰宅。ところが、念のため確認してみると、どうやら既読は第3弾まで。元々、多部未華子・主演で放送されていたドラマが面白くて原作本を買い揃えたパターン。NHKでのドラマの終了後に読み始めたのだが、中断していたらしい。まだ記憶に新しいので、引き続き4弾である本書からシリーズを再開したしたところ。原作の収録とドラマ放送では順番が違っていたようで、ランダム。ドラマの世界を懐かしく思い出しながら、楽しくサクサクと読了。では、すかさず第5弾へ。
読了日:05月30日 著者:青木 祐子
北野武第一短篇集 純、文学北野武第一短篇集 純、文学感想
図書館で見かけ、どれどれ北野武を活字で体験してみようかと借りてみた。帯には「2019年秋、小説家・北野武、始動」とあった。笑ったのは「実録小説 ゴルフの悪魔」。O橋K泉さんの「やりたい放題我儘ゴルフ」には、お腹がねじれるほど。さすが天下の遊び人。話半分に割り引いたとしても凄いオジさんである。巻末の「初出」によれば、「ゴルフの悪魔」は『週刊文春』に掲載されたもので、「誘拐犯」などは書き下ろし。文春のエッセイは良しとしても、せっかくの書き下ろしだが、正直、ビートたけしのネタの域を出ていない気がしないでもない。
読了日:05月29日 著者:北野武
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)感想
どうやら2009年6月以来の再読。先日読み終えた上巻と同様、ほぼ初読のようになんとも新鮮な感覚での読了。そもそもが「11年ぶり、シリーズ最新刊」の『巴里マカロンの謎』を購入したことに起因しての一連の再読。当時の購入本は、たぶん「本・根室」と書かれた段ボール箱の中で出番に備えてジッと待機中。しかし、順番に少しずつ進めている本棚への整理・収納は未だ「直近7年分まで」。「根室分」(直近11年〜14年)までは辿り着いておらず、やむなく再購入しての再読だった。さて、ようやく小鳩君、小佐内さんとの再会の準備が整った。
読了日:05月27日 著者:米澤 穂信
虎がにじんだ夕暮れ (幻冬舎文庫)虎がにじんだ夕暮れ (幻冬舎文庫)感想
本書の舞台は大阪。1985年の阪神の優勝から2003年、次の優勝までの18年間。阪神ファンのひとりの青年とその家族の物語。にも拘らず、半世紀をを超えて阪神を応援し続ける私が、うっかり見逃していた。極めて個人的な年中行事、毎年9月の“甲子園参戦!及び関西書店巡り(4泊5日)”で、大阪・京都・神戸・奈良の書店を20店舗ほど。その時の購入本とは思いつつ念のためブログの検索機能で探してみたら、意外にも購入は「2014年8月30日、北見市」。内容を把握しないまま単にタイトルにある「虎」に条件反射してしまったようだ。
読了日:05月24日 著者:山田 隆道
ねこ町駅前商店街日々便りねこ町駅前商店街日々便り感想
本文で456頁。なかなか読み応えのある本だった。巻末には、「本作品は、月刊『小説NON』(小社発行)に、平成24年5月号から平成29年7月号まで連載されたものに、著者が刊行に際し、大幅に訂正したものです」とあった。本書は12章から成っているので、月刊誌に5ヵ月に1度くらいのペース。そうやって積み上げつつ書きあげたんだろうなぁ。読みながら、そんな姿が伝わってきた。それなりに馴染みの作家で、『観覧車』など、巻末の「好評既刊」で紹介の4冊は既読。ところで、本棚に並ぶ8冊のうち5冊が未読。う〜む、そうかそうかと。
読了日:05月23日 著者:柴田よしき
図書室のピーナッツ (双葉文庫)図書室のピーナッツ (双葉文庫)感想
巻末に「本作品は2017年3月、小社より単行本刊行されました」とあった。そういえば、単行本で図書館から借りて読んでの再読かもしれない。読了してもなお、確信が持てず「かもしれない」あたりが情けなくもある。前作からあまり日数を置かずに読んだこともあり、シリーズの醍醐味を遺憾なく堪能できた。「巻末付録 竹内真のブックトーク」によれば、「双葉社のウェブマガジン『カラフル』で2016年の7月から11月まで連載」で、連載時には「同時にエッセイの連載枠も要望した」とのこと。著者の本好き、図書館好きが溢れていて、楽しい。
読了日:05月21日 著者:竹内 真
さらわれたい女 (角川文庫)さらわれたい女 (角川文庫)感想
歌野晶午は、改めて本棚を眺めてみると、富良野に住んでから直近3年余りの購入本の本棚には『葉桜の季節に君を想うということ』(文春文庫)など9冊が並んでいて、うち3冊が既読。それ以前、網走・函館時代4年間の購入本を収めた本棚にはなかった。比較的最近、興味を抱き始めた作家との、久々の再会でもあったようだ。1991年に執筆された“誘拐ミステリ”で携帯電話が普及する少し前。文庫化にあたり「電話トリックも変わり別作品になってしまうので、あえて加筆修正はしない」との著者の気持ちはよく分かる。当時を念頭に置きつつ、堪能。
読了日:05月20日 著者:歌野 晶午
29歳 (新潮文庫)29歳 (新潮文庫)感想
自宅本棚から本を選ぶと、どこでいつ頃買ったのか、ボンヤリと記憶が蘇えってくる本もあれば、それどころか、本当に自分が買ったのかさえ疑わしいような本もある。本書の場合、後者ではあるのだが、たぶん、ウラモトユウコ氏による可愛らしい表紙カバー装画に惹かれたことと、8人の女性作家の中に山崎ナオコーラと栗田有起の名前があったことが購入動機と思われる。時折、女性作家集団「アミの会(仮)」の本とか、同一テーマでのアンソロジーを読むこともあるのだが、馴染みの作家はもちろんいいし、新たな作家との出合いもあって、悪くない。
読了日:05月18日 著者:山崎 ナオコーラ,中上 紀,野中 柊,宇佐美 游,柴崎 友香
秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)感想
「感想履歴」によれば、2009年6月7日以来の再読。4月に根室から函館に異動。新たな街や職場にも馴染み、昼休み時間を利用して、自席でソッと読んでいた頃だと思う。ここのところ、シリーズ最新刊の購入を契機に、第1弾から(本棚になければ再度補充しつつ)順番に再読し直す面白さにハマっていて、この<小市民>シリーズもそのパターン。読み進めるうちに、そうそう、こんな話だったなぁと蘇ってくるのだが、その先のことは全く思い出せない。まあ、だからこそ新鮮で楽しくもある(と、負け惜しんでみる)。では、すかさず下巻へ。
読了日:05月17日 著者:米澤 穂信
小さな本の数奇な運命 (シリーズ愛書・探書・蔵書)小さな本の数奇な運命 (シリーズ愛書・探書・蔵書)感想
再開された5月16日、市立富良野図書館から借りた本。本文が71頁で各頁の文字数も少なめ。その日のうちに、サクサクと読了。「イタリア北部の大都市の古本屋で買い手を待っている一冊の本が、おのれの60年の生涯を回想する。語り手は本」といった体裁。本が生まれた(発行された)とされる1938年頃のイタリア(ファシズムの真っ最中)の時代背景などを理解していれば受け止めも違ったと思うが、生憎そういった知識が皆無な私は、ほんの上辺をなぞったに過ぎない。世界中、人々の手を転々とするイメージで臨んだのだが、そうではなかった。
読了日:05月16日 著者:アンドレーア ケルバーケル
「禍いの荷を負う男」亭の殺人 (文春文庫)「禍いの荷を負う男」亭の殺人 (文春文庫)感想
リチャード・ジュリー警部(のちに警視に昇格)の<パブ>シリーズ第1弾で、クリスティーを継ぐ女流とされたM・グライムズのデビュー作。巻末には「本書は1985年に刊行された文庫の新装版です」とあったが、私にとっては、たぶん約30年ぶりの再読。パブは、酒場とレストランと旅館を兼ねていて、古いイギリス各地には、本書の題名(原題は、パブの名前のみ)と同様、奇妙な名前のパブが点在していたらしい。当時は、本シリーズはもちろんのこと、パブに関する本(写真集など)も数冊、イギリスへの憧れを抱きつつ買い求めていたものである。
読了日:05月14日 著者:マーサ・グライムズ
吾輩は猫である (角川文庫)吾輩は猫である (角川文庫)感想
あまりに有名な作家。平凡なる我が人生にあって、興味が湧くことは、ほぼなかった。まあ、恐れ多くて手が出なかったのかもしれない。ところが、たまたま読んでみた『坊っちゃん』(角川文庫)が予想外の薄さ(本文で179ページ)で、にも関わらず、ことのほか面白く、調子に乗って本書にも手を出してみた。一方こちらは、想定外の厚さ。文庫本にして本文で517ページ。じっくりと長期戦で挑んだ結果、2カ月近い長きにわたり、比類なき快作を堪能させてもらった。明治後期の「猫」を、大正、昭和、平成を経た令和のいま読むのも乙なものである。
読了日:05月13日 著者:夏目 漱石
ありがとうございません (幻冬舎文庫)ありがとうございません (幻冬舎文庫)感想
市立富良野図書館から、臨時休館に伴い、いつもより多めに借りた中の一冊。日経流通新聞などに掲載されたエッセイが68編。巻末には「この作品は1998年6月日本経済新聞社より刊行されたものです」とあった。きっと、細かなことは気にせずおおらかな人なんだろうなぁ、などと勝手なイメージを描きつつ読み進めたところだが、あながち外れてはいなかった。いや、それどころか想像を遥かに上回る大物ぶり。おっとりしていながら、辛辣。味があって、いい文章だと思う。「ほんの2、3度しか会っていない」らしい野坂昭如の「解説」も、実に秀逸。
読了日:05月11日 著者:檀 ふみ
インパラの朝 ユーラシア・アフリカ大陸 684日インパラの朝 ユーラシア・アフリカ大陸 684日感想
思い付きで始めてみた「自宅本棚の本のタイトルによる“しりとり読書”」の29冊目。いつどこで買ったのか定かではないが、たぶん、スッキリとしたタイトルと、そのタイトルにマッチした表紙写真に惹かれての購入と思われる。「自らの素直な感覚を頼りに47ヵ国を旅した著者が綴った684日間。第7回開高健ノンフィクション賞を受賞したデビュー作」とのこと。たった一人で現地に飛び込み、次々に発生する難題に、激しく跳ね返されたり必死に克服したり。世界各地を放浪の本は数多あるのだろうが、これほど体当たりな旅を私は知らない。
読了日:05月08日 著者:中村 安希
電球交換士の憂鬱 (徳間文庫)電球交換士の憂鬱 (徳間文庫)感想
吉田篤弘は、先日読了した『おやすみ、東京』に次いで2冊目。本は作家で選ぶタイプだが、装幀・デザイン、本の手触りなどで選ぶことも少なくない。中でも、クラフト・エヴィング商會(吉田浩美・吉田篤弘の2人の制作ユニット)のデザインは、外れなく優れていると思う。帯に、「謎と愉快が絶妙にブレンドされた魅惑の連作短編集」とあった本書。勝手な妄想も加味しながら、余韻を残しての読了。本棚には、『それからはスープのことばかり考えて暮らした』(中公文庫)など吉田篤弘の未読本が、ジッと6冊待機中。お楽しみはこれから、である。
読了日:05月06日 著者:吉田 篤弘
図書室のキリギリス (双葉文庫)図書室のキリギリス (双葉文庫)感想
「感想履歴」によれば、2017年8月9日以来の再読。富良野に移り住んで間もない頃。さて、十数年ぶりに住んでみたものの、今となってはさほど知人がいる訳でもなく、どうしたものか。週に一回図書館に行ったり、北海道の真ん中にあるという富良野の地理的な利点を生かし、毎日、四方のマチにドライブしたり。とりあえず、漠然と、かつ、まったりと過ごしていた頃。ふむふむ、あの頃があって今があるなぁ。そうか、『麦本三歩の好きなもの』(住野よる/幻冬舎)にも出てきた“なんちゃって司書”って、この本で知ったのかぁ。では、続編へ。
読了日:05月03日 著者:竹内 真
メガネと放蕩娘メガネと放蕩娘感想
図書館が臨時休館となる直前に思い切って借りた10冊(普段の倍)の中の一冊。帯には、「地元商店街を舞台に、アラサー姉妹の奮闘と成長を描く傑作長篇」とあった。そうか、山内マリコって、こんな本も書くのかと、後半はほぼ一気読み。たしか山内マリコを知ったのは、たまたま書店で見かけた『ここは退屈迎えに来て』(幻冬舎文庫)。なんだこのタイトルは?とも思いつつ読んでみた。地方都市で生きる8人の女子を描いた連作短編集で、なかなか面白かった。気が付けば本棚には山内マリコの本が7冊あってほぼ既読。案外相性はいいのかもしれない。
読了日:05月03日 著者:山内 マリコ

読書メーター

収穫は、吉田篤弘と辻原登と塩野七生。 <4月の読書メーター>

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4月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:4072
ナイス数:610

東京百景 (角川文庫)東京百景 (角川文庫)感想
ちょっとへそ曲がりかもしれない私は、○○大賞受賞作とか、書店にドンと積まれているような本を買うことは、ほぼない。ただし、それから4、5年後くらいのある時に「そろそろ読み頃だろうか」と、ソッと買うようなことは稀にある。そんな、少し面倒臭い人間であるため、芥川賞受賞の『火花』に手が伸びることは、今もってない。そんな中、上京後の青春時代を振り返り、つぶやいている感じの本書は、読みやすそうなので買ってみた。私が勝手に描いていた又吉直樹のイメージと、そう違わなかった。その時々の心情が素直に吐露されている本だと思う。
読了日:04月30日 著者:又吉 直樹
夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)感想
「感想・レビュー」によれば、函館市中央図書館から借りての2017年1月29日以来の再読。定年退職まで残すところ2カ月。にも関わらず、日々の仕事に追われ、4月以降、どこに住むのかさえ未定のまま。まあ、図書館で本を借りる時間があったのだからヤル気の問題。トットと決めればよかっただけのこと。単なる現実逃避、とも言えそう。さて、てっきり再読だと思ったら初読だった前回に比べ、わりと集中しての読了。次なる『秋期限定栗きんとん事件(上・下)』と『巴里マカロンの謎』も買い揃えてあって抜かりなし!いざ、未知なる世界へ。
読了日:04月29日 著者:米澤 穂信
小説!?Dr.スランプの逆襲 (1982年) (集英社文庫―コバルトシリーズ)小説!?Dr.スランプの逆襲 (1982年) (集英社文庫―コバルトシリーズ)感想
市立富良野図書館から借りた一冊。臨時休館に伴い「3週間で20冊(日頃は2週間で10冊)借りられます」とのオススメをいただき、つい10冊(いつもは5冊)借りてしまった中の一冊、でもある。文庫本のコーナーに並んでいて、一瞬、置かれる場所が違うのではとも思ったが、よく見ると著者がミステリ作家・辻真先。そうかそれならと借りてみた。どなたかの寄贈本だろうか。奥付を見ると「昭和57年4月15日 第1刷発行」。あの頃を思い浮かべつつ、著者・辻真先、原案・鳥山明の「集英社文庫 コバルト・シリーズ」を堪能させてもらった。
読了日:04月27日 著者:辻 真先
わたし、定時で帰ります。 ハイパーわたし、定時で帰ります。 ハイパー感想
市立富良野図書館借りた一冊。前作を含め、吉高由里子・主演のテレビドラマを観てから読んだ本。読みながら浮かんでくるのは、絶対に残業しない主義の東山結衣が吉高由里子で、仕事人間の元カレ・種田晃太郎は向井理。その他の登場人物も、ほぼそんな感じ。なにやら、ドラマを懐かしく振り返っているようでもあって、可笑しかった。さて、北海道内を転々とした後、2度目の勤務となった函館で定年を迎え、かつて2年ほど勤務したことのある富良野に住んで4年目。読書量が随分増えたことは至極当然として、なぜか“お仕事小説”がグッと増えている。
読了日:04月26日 著者:朱野 帰子
日本人へ 危機からの脱出篇 (文春新書 938)日本人へ 危機からの脱出篇 (文春新書 938)感想
市立富良野図書館から借りた一冊。いつだったか、NHK総合(若しくはEテレかBS)で高校生に講義している番組を、途中から観た。高校生の手紙に応えて実現したらしい。世代差を感じさせず、小気味いい物言いが印象的。で、図書館に行った時に思い出し、見つけたのが本書。『文藝春秋』に連載されたものの新書化、第3弾。掲載順の編集だとすれば、2010年6月頃からの3年半分。時は鳩山内閣から菅内閣へと民主党政権で、東日本大震災が発生している。歯に衣を着せぬとは、こういうことだろう。1937年生まれ。物凄いパワーに圧倒される。
読了日:04月25日 著者:塩野 七生
めぐり会い 〈新装版〉 (徳間文庫)めぐり会い 〈新装版〉 (徳間文庫)感想
初遭遇の作家。思い付きで始めてみた「自宅本棚の本のタイトルによる“しりとり読書”」で、『ルパンの娘』(横関大/講談社文庫)に続き、「め」で始まる8冊の中から28冊目として選定。帯には「まさかどんでん返しでこんなにも泣かされるなんて」とあった。しかし、あまり意外性は感じず、ラストで涙することはなかった。日頃、謎解きは好きだが解明はできず、最後までトリックも犯人も見破ることが稀な私が。正直、物足りない。華美と祐の視点を切り替えながら流れは悪くない。デビュー作で鮎川哲也賞を受賞の著者。他の作品も読んでみようか。
読了日:04月22日 著者:岸田るり子
遊動亭円木 (文春文庫)遊動亭円木 (文春文庫)感想
谷崎潤一郎賞受賞作。帯には「不養生がたたって視力を失い、真打ちを目前に高座をおりた円木が、周囲の人々の心を救う。味わい絶品の連作短篇集」とあった。購入のキッカケは半年ほど前、図書館で借りた『小川洋子の陶酔短篇集』(若しくは『偏愛短篇集』)に遡る。収録作に『遊動円木』(葛西善蔵)があった。太い丸太が地面すれすれ水平に吊り下げられた迫力の大型遊具。子どもの頃よく遊んだ、あの「ユードーエンボク」。日本語だったとは、つゆ知らず。その後、書店で本書に出合い、勝手に奇遇な縁を感じての購入。研ぎ澄まされた秀作だと思う。
読了日:04月17日 著者:辻原 登
おやすみ、東京 (ハルキ文庫)おやすみ、東京 (ハルキ文庫)感想
吉田篤弘の本は、クラフト・エヴィング商會(吉田浩美・吉田篤弘の2人による制作ユニット)の本を含めてそれなりに(たぶん4、5冊)購入しているが、読了は今回が初めてかもしれない。カバー裏面の紹介文では、「月に照らされた東京を舞台に、私たちは物語を生きる。幸福な長編小説」とあるが、著者が「あとがき」で触れているとおり、連作短篇集で12篇を収録。優しさに包まれた一冊。さすが、クラフト・エヴィング商會が手掛けた本。タイトル(各篇を含め)、装幀、レイアウトとも申し分なし。とても素敵な本、作品に出合うことができた。
読了日:04月13日 著者:吉田 篤弘
悲しい話は終わりにしよう悲しい話は終わりにしよう感想
市立富良野図書館から借りた一冊。たまたま図書館で目に付いた『放課後ひとり同盟』に始まり、本書で3冊目(いずれも図書館本)。「市川」と「佐野」の物語が交互に進んでいくので、どこでどう交わるのかと思っていたら、やっぱりラストまで。巻頭に、はっぴぃえんどの「氷雨月のスケッチ」(作詞/松本隆)の歌詞が載っていて、特に言葉を大事にする作家との印象。「2014年、信州大学在学中に、『気障でけっこうです』で第16回ボイルドエッグズ新人賞受賞」とあるので、まだ作品数は限られているのかもしれないが、しばし追いかけてみたい。
読了日:04月12日 著者:小嶋 陽太郎
ルパンの娘 (講談社文庫)ルパンの娘 (講談社文庫)感想
思い付きで始めてみた「自宅本棚の本のタイトルによる“しりとり読書”」の27冊目。「る」から始まるタイトルの本は極めて少なく、1度目(14冊目)には『ルピナス探偵団の当惑』(津原泰水/創元推理文庫)で、もうストック本が見当たらない。このままだと、次に「る」が来た時点で“しりとり読書”も終了のピンチである。さて、本書。「深田恭子×瀬戸康史」主演のテレビドラマのイメージを引きずりながらの読書開始。どうやらドラマ化(映像化)に当たって結構脚色されていたようで、活字(原作)の方がミステリとしての味わいが深かった。
読了日:04月07日 著者:横関 大
真夏の雷管 (ハルキ文庫)真夏の雷管 (ハルキ文庫)感想
昨年の夏、<北海道警察>シリーズ第8弾の本書を購入。シリーズ中、自宅本棚にあったのはシリーズ第1弾の『笑う警官』のみ。どうせならシリーズを順番に読もうかと、残りの6冊も買い揃え、のんびりと読み進めてみた。『笑う警官』の読了が昨年10月15日なので、半年ほどでの読了。随分と長く楽しませてもらったことになる。改めて帯を見ると、「チームワークで結ばれた警官たちが、鉄道爆弾テロに立ち向かう!タイムリミットサスペンス」とあって、なるほど、さすが的確に要約されている。さて、ジッと続編を待つとしようか。
読了日:04月04日 著者:佐々木 譲
じゃりン子チエ(5) (双葉文庫)じゃりン子チエ(5) (双葉文庫)感想
1978年10月12日号から20年余り、『WEEKLY漫画アクション』に掲載(途中から連載)されたらしい「じゃりン子チエ」の5巻目。毎巻24話を収録。1日に2〜3話くらいずつ、ゆっくりと読了。とにかく登場するすべてのキャラクターが魅力的。今後も毎月1巻のペースで発売されるようで、実に楽しみ。ところで結構厚さがあって本棚の中でもそれなりのスペースを占めてきた。5巻を一区切りに他のダブリ本ともども図書館へ寄贈しようかと。
読了日:04月03日 著者:はるき 悦巳

読書メーター

『オジいサン』とか『センセイの鞄』とか。 <3月の読書メーター>

JUGEMテーマ:読書

3月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:3471
ナイス数:472

センセイの鞄 (文春文庫)センセイの鞄 (文春文庫)感想
たぶん10年ぶりくらいでの再読。再読のキッカケは、先日読んだ『みんな酒場で大きくなった』(太田和彦/河出文庫)。下高井戸の「酒魚 まきたや」というお店での太田和彦と川上弘美の(呑みながらの)対談が収録されていて、「センセイの鞄」も話題になっていた。本書にて2001年に谷崎潤一郎賞を受賞しているので、1958年生まれの著者が40歳頃に書いたものらしい。十数年ぶりでセンセイと再会したツキコさんは37歳で、日本酒と阪神タイガースが大好き。リアルな川上弘美も反映されていて楽しい。さりげないラストシーンが特にいい。
読了日:03月31日 著者:川上 弘美
ねえ、ぴよちゃん (4)ねえ、ぴよちゃん (4)感想
4巻目の今回は、私が購読している北海道新聞をはじめ全国新聞10紙で「2019年4月1日〜2019年11月30日に掲載」された作品。当然、まだ記憶に新しいはず。しかし、かなり忘れっぽい私なので、ほぼ初対面のような気持で楽しむことができる。「いつも元気な小学3年生のぴよちゃんと、にぼし大好き!人間の言葉がわかる猫の又吉」たち。毎朝、ふむふむ、そうかそうかと癒されている。
読了日:03月29日 著者:青沼 貴子
ひとりぼっちのあいつひとりぼっちのあいつ感想
初遭遇の作家。市立富良野図書館から借りた一冊。帯には、「東京の片隅で出会った楓太と春輝。まさかの展開!!俊英が、すべてを注ぎ込んだ一冊!」とあった。楓太と春輝の一人称での語りが交錯し、前半は少し苦戦。しかし、それが立体的に重なってきて、面白みが増してくる。14話の「帰ろう」でラストシーンかと思ったら、15話の「ぼくたちふたりは」があって、えっ?!そう来たかぁ。初出は「別冊 文藝春秋」らしく、巻末には「書籍化にあたり大幅に加筆しました」とあった。15話全部が追加(加筆)なのではないか、と勝手に想像してみた。
読了日:03月25日 著者:伊岡 瞬
しあわせしりとりしあわせしりとり感想
市立富良野図書館から借りた一冊。「朝日新聞連載『オトナになった女子たちへ』+書き下ろし。とっておきのエッセイ集」とのこと。収録されたエッセイのタイトルがしりとりで繋がっているらしく、そうかそうかと、借りてみた。しかし、「まえがき」によれば、それは編集者が出版に際して成し遂げたものであるらしく、きっと「ヤッター!」と感動したに違いない。益田ミリの本は、何となく手に取って買ってしまい、本棚を見ると『世界は終わらない』(幻冬舎文庫)など7冊が並んでいた。にも拘わらず、おそらくは今回が初の読了。反省しきりである。
読了日:03月23日 著者:益田ミリ
文庫版 オジいサン (角川文庫)文庫版 オジいサン (角川文庫)感想
何冊か買ったことはあるが、読了したのは、たぶん今回が初めて。妖怪小説というジャンルと各作品のボリューム(本の厚さ)への苦手意識もあり、ずっと躊躇してきた。帯の「なにも起きない老後。でも、それがいい」に惹かれての購入だった。定年退職後、公団アパートで一人暮らしする72歳の益子徳一が語る7日間。当然、彼に語らせているのは作者である京極夏彦な訳だが、誰しもが経験する日常生活や思いに対しての観察力と洞察力が、実に細かくて素晴らしい。「続きが読みたい。ぜひとも読みたい!」解説の宮部みゆき氏に、私も賛成。面白かった。
読了日:03月21日 著者:京極 夏彦
友情だねって感動してよ友情だねって感動してよ感想
市立富良野図書館から借りた一冊。同じく図書館から借りた『放課後ひとり同盟』で初めて知った作家。今回も、突き抜けた感じの青春に好感。「初出一覧」によれば、収録の6編は「『小説新潮』の平成28年8月号〜平成29年12月号」に掲載されたもの。そういえば、2年ほど、ほぼ毎月『小説新潮』を購入していた時期があったのだが、パラパラと眺めただけだった過去が甦る。連作ではないが、各作品には、神楽坂、青木神社、象公園など、共通の場所が登場していて、面白かった。特に好きなのは「或るミコバイトの話」。こんな三角関係もありか。
読了日:03月20日 著者:小嶋 陽太郎
ジニのパズル (講談社文庫)ジニのパズル (講談社文庫)感想
初遭遇の作家。今回は、思い付きで始めてみた「自宅本棚の本のタイトルによる“しりとり読書”」において、『通夜の情事』(藤田宜永/新潮文庫)に続く26冊目として選定。ムン・ギョンス氏の「解説」には、「在日朝鮮人三世の少女・パク・ジニの孤独な革命の物語である。著者のチェ・シルは作品の主人公と同世代の在日三世であり、物語は彼女自身の朝鮮学校での経験や米国留学がベースとなっている」とあった。本文で189ページと薄めの本でもあって、ついサクサクと読み進めてしまったが、あまり期間を置かずにじっくりと再読してみたい。
読了日:03月17日 著者:崔 実
通夜の情事 (新潮文庫)通夜の情事 (新潮文庫)感想
どうやら再読で、前回の読了日が2016年3月15日らしく、函館時代。定年を1年後に控えかなり慌ただしい時期だったはずだが、何とか読書はできていたんだなぁ、と当時が苦く蘇る。まったくの偶然だが、同じ日に2度目の読了とは。ほぼ「365分の1」の確率だとすれば、こんなところで運を使ってしまって大丈夫だろうか。表題作を含む6編を収録。いかにも昭和な感じも、悪くない。「そういえば、O・ヘップバーンの『昼下がりの情事』なんていう映画もあったなぁ」と思いつつ買った本。改題前の『還暦探偵』なら買わなかったのかもしれない。
読了日:03月15日 著者:藤田 宜永
雪の練習生 (新潮文庫)雪の練習生 (新潮文庫)感想
初遭遇の作家。たしか、同じく初遭遇、一條次郎の『レプリカたちの夜』(新潮文庫)とともに読み始めたのだが、思いのほか期間を要しての読了となってしまった。途中、何度か「今回は断念して、いずれかの機会に再チャレンジしようか」などとも思いながら。帯には、「全米図書賞受賞 美しくたくましいホッキョクグマ三代の物語 野間文芸賞受賞作」とあった。「祖母の退化論」「死の接吻」「北極を想う日」から成る三部作。実に不思議で、随分と壮大な物語だった。いずれ集中して一気に再読してみたい。読了後に、ボンヤリとタイトルを想った。
読了日:03月14日 著者:多和田 葉子
憂いなき街 (ハルキ文庫)憂いなき街 (ハルキ文庫)感想
<北海道警察>シリーズの第7弾。今まで読んできた各作品は、どれか1冊を単独で読んだとしても十分に楽しめる感じだった。しかし、本書に関してはちょっと違って、順番に読み継いでいた方が良さそう。特に、第1弾の『笑う警官』あたりは必須。いつものような同時並行的に事件が多発する要素は少なくて、主要メンバーの津久井卓の揺れる心情を中心にが描かれている。多少物足りなくもあり、案外感慨深くもある。シリーズ中、たしかに少し異色かもしれない作品。さて、順番に読み重ね、ようやく『真夏の雷管』に辿り着けた訳である。
読了日:03月11日 著者:佐々木 譲
春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)感想
最近は「うっかりシリーズ物の最新刊を買ってしまったため、改めてシリーズ第1弾から読み直す」といったパターンが続いていて、本書も、御多分に漏れず。先日、「11年ぶり、シリーズ最新刊!」の『巴里マカロンの謎』を購入したがための再読、若しくは再々読。帯には、「小市民を目指す小鳩君と小佐内さんのコミカル探偵物語」とあった。そうそう、恋愛関係でも依存関係でもなくて互恵関係だった。しかし、それって、実はなかなか難しい。ほとんど初読のような感覚で、かつてなく立体的な視点にて読了。またまた楽しみなシリーズの再開である。
読了日:03月06日 著者:米澤 穂信
探偵は女手ひとつ: シングルマザー探偵の事件日誌 (光文社文庫)探偵は女手ひとつ: シングルマザー探偵の事件日誌 (光文社文庫)感想
2、3冊の既読本はあるはずの深町秋生。今回は、思い付きで始めてみた「自宅本棚の本のタイトルによる“しりとり読書”」で、『みんな酒場で大きくなった』(太田和彦/河出文庫)に続く24冊目としての選定。『宝石 ザ ミステリー』等に掲載された6編を収録。ヒロインは山形市で探偵業を営むシングルマザーの椎名留美。山形が舞台と言えば藤沢周平しか浮かばないが、あちらは時代劇ということもあって、さほど方言を気にすることもなかった。一方、こちらは現代のお話で、かつバリバリの山形弁。ローカル色豊かに温かみが感じられ、悪くない。
読了日:03月04日 著者:深町 秋生

読書メーター

発見!小嶋陽太郎。<2月の読書メーター>

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2月の読書メーター
読んだ本の数:14
読んだページ数:4251
ナイス数:543

ヴィク・ストーリーズ (ハヤカワ・ミステリ文庫)ヴィク・ストーリーズ (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
市立富良野図書館から借りた一冊。奥付を見ると「1994年9月30日 発行」。「訳者あとがき」によれば「シカゴの女探偵ヴィクが『サマータイム・ブルース』でミステリ界にデビューしたのはアメリカでの出版が1982年で、翻訳されて日本で出版されたのが1985年」。本書は「10年間に邦訳されたヴィクを主人公に据えた全短篇を網羅した日本オリジナル短篇集」で8篇を収録。いつもは長篇のこのシリーズ。個人的には、今回のような短篇も読みやすくてありがたい。随所で、「仕事はできるが不運すぎる女探偵・葉村晶」と重なってしまった。
読了日:02月29日 著者:サラ パレツキー
パスタマシーンの幽霊 (新潮文庫)パスタマシーンの幽霊 (新潮文庫)感想
おそらくは3,4年ぶりくらいの再読と思われる。特に今回、収録の22編一つひとつをじっくりと味わえたような気がする。盪海覆み氏の「解説」でも「雑誌『クウネル』のお終い近くのページには、いつも川上弘美さんの短編がはさまれています」と触れられているが、思えば私も、そんな川上弘美の短編を楽しみに、長年にわたって雑誌「クウネル」(以前は隔月での発行)を買っていた一人。時折、慣れない婦人誌のコーナーを眺めては買っていた。そのクセ、毎号、「いつか読もう」と短編は未読のまま。結局、こうして文庫化後にまとめて読んでいる。
読了日:02月28日 著者:川上 弘美
みんな酒場で大きくなった (河出文庫)みんな酒場で大きくなった (河出文庫)感想
きっと数冊の購入本はあるものの、読了に至ったのは今回が初めて。「酒場の達人(太田和彦)×酒を愛する著名人(角野卓造・川上弘美・東海林さだお・椎名誠・大沢在昌・成田一徹)による対談集」。下北沢、新宿など都内の酒場でお酒を飲みながらのおしゃべりを活字で読むというのも、案外オツなものかもしれない。川上弘美の晩酌は「四合瓶を2、3日で開けるペースが理想」らしく、そうかそうかと、参考になった。ところで、改めて本棚を眺めてみたら『ニッポンぶらり旅 北の居酒屋の美人ママ』など太田和彦の本が6冊も並んでいて驚いた。
読了日:02月26日 著者:太田 和彦
じゃりン子チエ(4) (双葉文庫)じゃりン子チエ(4) (双葉文庫)感想
1978年以降、『WEEKLY漫画アクション』に連載され(特に関西を中心として)世の中に一大旋風を巻き起こしていたらしい『じゃりン子チエ』。だが、そんな世の中の流行りに気付くことなく、うっかり今日を迎えてしまった。思えば、ちょうど所帯を持った頃。なにかとバタバタしていたからかもしれないし、そもそも『漫画アクション』を読んでいなかった。まあ、そのおかげで、いま“最新刊”として楽しめるのだから、何が幸いするかわからない。収録された24話を2、3話ずつ、ニヤケながら読んでいて、ヒラメちゃんを密かに応援している。
読了日:02月23日 著者:はるき 悦巳
ランチ探偵 (実業之日本社文庫)ランチ探偵 (実業之日本社文庫)感想
たぶん初遭遇の作家。毎週木曜日の深夜に日テレ系で『ランチ合コン探偵 〜恋とグルメと謎解きと〜』が放送中で、録画しておいて観ている。そういえば、原作本を買っていた気がして本棚を眺めてみたら・・・、あった。収録は6編。すでに放送済みが大半だが、これから観ようとしていた作品もあって、まず読んでから観たりと、思わぬところで気を使ってしまった。映像化された原作本を読む場合、随分昔(薬師丸ひろ子が「セーラー服と機関銃」に出ていた頃)の「観てから読むか読んでから観るか」みたいなキャッチコピーをいつも思い出してしまう。
読了日:02月22日 著者:水生 大海
放課後ひとり同盟放課後ひとり同盟感想
市立富良野図書館から借りた一冊。タイトルと、新井陽次郎氏のインパクトある表紙イラストに興味惹かれ借りてみた。たぶん初遭遇の作家。「学校を舞台に、10代特有の初期衝動を描く連作5篇」とのこと。気合溢れる表紙イラストは、直接的には1話目の「空に飛び蹴り」のイメージだろうけど、5話全部の気持ちでもあるような。どれも良かったが、特に「吠えるな」がグッときた。極めて個人的なこととして、また一人注目の作家発見!だと思う。
読了日:02月20日 著者:小嶋 陽太郎
マタタビ潔子の猫魂 (角川文庫)マタタビ潔子の猫魂 (角川文庫)感想
朱野帰子の本は、吉高由美子・主演のドラマが面白かったので買ってみた『わたし、定時で帰ります。』に続いて2冊目。帯には「著者のデビュー作。痛快妖魔退散エンタメ」そして「派遣OL28歳の怒りが爆発する時、猫魂パワーが炸裂!」とあった。はて、ファンタジーなのか、はたまたお仕事小説なのか、などと思いつつ読み始めてみた。どうやら、ファンタジーの要素もありながらの痛快エンタテインメントで、面白かった。なにやら「定時で帰ります」と展開が似ている気もしたが、「あとがき」によれば著者も、そう感じたらしく、そうかそうかと。
読了日:02月18日 著者:朱野 帰子
継続捜査ゼミ (講談社文庫)継続捜査ゼミ (講談社文庫)感想
一応は、極端に遅読な私が、同時並行的に読んでいる本が他に5、6冊ある中、1週間ほどでの読了。ただし、えっ!?あれっ!?そうなの?と、なにやら最後まで物足りないまま読み終えた気がしないでもない。おそらく、帯の「堂々の新シリーズ開始。警察小説史上もっとも美しい捜査チーム誕生!」を読んだ私が、これは本格派の警察小説に違いない!との勝手な先入観を抱きながら読み始めてしまったことに起因するものと思われる。多作な今野敏には、<任侠>シリーズのような面白さもある。肩の力を抜いて、ライトな感覚で次作に進んでみようか。
読了日:02月14日 著者:今野敏
うしろから歩いてくる微笑 柚木草平シリーズ (創元クライム・クラブ)うしろから歩いてくる微笑 柚木草平シリーズ (創元クライム・クラブ)感想
市立富良野図書館から借りた一冊。帯には「30年に亘って愛され続けた、円熟の私立探偵ミステリ・シリーズ最新作」とあった。“永遠の38歳”柚木草平は、今回も次々に登場する美女たちに囲まれながら、事件に立ち向かう。シリーズの中でも第1作の『彼女はたぶん魔法を使う』が大好きで、たぶん2、3年に一度くらい、思い出しては読み返し、1990年頃の世界に浸っている。樋口有介とほぼ同年代の者として、30年に亘り38歳を主人公に書き続けられる凄さに脱帽。そして、それができてしまう作家という職業が、少し羨ましくもある。
読了日:02月12日 著者:樋口 有介
アンソロジー 初恋 (実業之日本社文庫)アンソロジー 初恋 (実業之日本社文庫)感想
本書が女性作家集団「アミの会(仮)」によるアンソロジーだったことに、読み終えてから気が付いた。「初恋」をテーマに、9編を収録。個人的には、「アミの会(仮)」のアンソロジーは何冊か読んでいるし、今回の作家についても9人中7人がお馴染みの作家。にも関わらず、恋愛小説としてもミステリとしても、印象に残った作品はあまりなかった気がする。まあ、6、7冊の本を同時並行的に読んでいて、かなりな期間を要してしまったという、読み手側の事情も多少は影響しているのかもしれないけれど。
読了日:02月11日 著者:アミの会(仮)
贋作『坊っちゃん』殺人事件 (角川文庫)贋作『坊っちゃん』殺人事件 (角川文庫)感想
いま手元にあって読了したのは鈴木康士氏によるカバーイラストで、これとはちょっと違うようだが、他に見あたらないので、こちらで登録することに。ボンヤリと眺めていた自宅本棚にて本書を発見。先日、初めてしっかりと読んだ本家の『坊っちゃん』がとても面白かったので、読み始めてみた。帯に「パスティーシュから読むか。原典から読むか」とあったが、これは原典の続編なのではないかと思うほどの展開に吃驚。そして、面白いミステリだった。本棚には『漱石先生の事件簿 猫の巻』もあったので、まずは本家の『吾輩は猫である』を買わなくては。
読了日:02月08日 著者:柳 広司
活版印刷三日月堂 小さな折り紙 (ポプラ文庫)活版印刷三日月堂 小さな折り紙 (ポプラ文庫)感想
読み終えたのは2月6日。この日、富良野の最低気温は「−28.8度」。道内で一番寒かった旭川市江丹別の「−31.6度」には僅かに及ばないものの、この冬一番の寒さ。1級河川・空知川をはじめ市内の河川や沼では「けあらし」(冷え切った大気と水の温度差で水蒸気が霧状になる)が発生し、あちこちで幻想的な風景が見られた。そんなグッと冷え込んだ日に、屋外での仕事を終えて帰宅。ホットコーヒーを飲みながら、もったいないので残しておいた収録6編中最後の「小さな折り紙」をほっこりと読了。これで惜しくも、番外編2冊も読了である。
読了日:02月06日 著者:ほしお さなえ
たった、それだけ (双葉文庫)たった、それだけ (双葉文庫)感想
宮下奈都は、なぜか今まであまり縁がなくて、おそらく既読本も1、2冊。第六話までの連作短編集。文庫本で本文が204ページと薄めの本。ではあるが、6、7冊の本を同時並行的に読むスタイルのため、1週間ほど要しての読了。前半からの展開を思えば、かなり意外なラストだった。少なくとも、この本に関しては、あまり期間を置かず、一気に読めばよかった。さて、思い付きで始めてみた「自宅本棚の本のタイトルによる“しりとり読書”」は、次の22冊目に『継続捜査ゼミ』(今野敏/講談社文庫)を選んでみた。
読了日:02月05日 著者:宮下 奈都
人質 (ハルキ文庫 さ)人質 (ハルキ文庫 さ)感想
<北海道警察>シリーズも、気が付けば本書で第6弾。そもそもが、シリーズ最新刊の『真夏の雷管』をたまたま買ってしまったことに端を発する、本シリーズの買い揃えと読み始め。物語の舞台が、自分の生まれ育った北海道(の各地)や、それなりに馴染みのある札幌ということもあるが、日頃、極端に遅読な私が、毎回、2、3日でサクサクと読了してしまう面白さ。とりわけ今回は、かなり意表を突いた展開に、う〜む、ヤラレタ!さて、『憂いなき街』の次には、ようやくの『真夏の雷管』。嬉しくもあり、ちょっと寂しくもある。
読了日:02月04日 著者:佐々木 譲

読書メーター

しっかり読んで16冊。 <1月の読書メーター>

1月の読書メーター
読んだ本の数:16
読んだページ数:5169
ナイス数:644

階段を駆け上がる階段を駆け上がる感想
市立富良野図書館から借りた一冊。かつて、片岡義男の作品は、『スローなブギにしてくれ』をはじめ、特に角川文庫から大量に出ていた。タイトルや表紙カバー写真もカッコ良くて、「いずれ本棚に並べ、順番に読み進めよう」などと考え、ひたすら買い揃えた時期がある。もう20年以上も前のことになる。ちょうどその頃から、転勤が頻繁になってしまい、せっかく買い揃えた文庫本たちは、ほとんど読まれることもなく、引っ越し荷物として段ボール箱に収納されたまま、現在に至っている。本書を読みながら、うっかりそんなことに気が付いてしまった。
読了日:01月31日 著者:片岡 義男
ペンギン鉄道 なくしもの係 リターンズ (幻冬舎文庫)ペンギン鉄道 なくしもの係 リターンズ (幻冬舎文庫)感想
特にシリーズ物は順番に拘るタイプなため、本書の購入後には、まず第1弾の『ペンギン鉄道 なくしもの係』から読み始め、さらに、しばらく期間を置いてからの読書開始。そのせいか、よりゆったりと作品の世界を堪能できた気もする。大和北旅客鉄道とか油盥駅、海狭間駅など、もちろん架空と思われるが、モデルとなった路線や駅があるのかもしれない、などと千葉県あたりを勝手に想像しながら楽しませてもらった。「第四章 ワンダーマジック」では、前作を含めた物語のつながりや謎も明かされてのラスト。こうなると続編は難しそうなのが、残念!
読了日:01月31日 著者:名取 佐和子
父と私の桜尾通り商店街父と私の桜尾通り商店街感想
市立富良野図書館から借りた一冊。貸出期間を1度延長の上での読了。表題作を含む6編を収録。後半の「せとのママの誕生日」「モグラハウスの扉」と表題作の3作が印象に残った。特に表題作は、まさかこのタイトルからは想像できない展開で面白かった。初遭遇の作家で何の予備知識もなく読み進めたのだが、結構、意外性もあり、予測不能な楽しさもあった。他の作品にも手を伸ばしてみようか。
読了日:01月30日 著者:今村 夏子
号泣する準備はできていた (新潮文庫)号泣する準備はできていた (新潮文庫)感想
ことによると、江國香織の本の読了は本書が初めてかもしれない。そんなことを思いつつ、改めて自宅本棚を眺めてみたところ、2017年4月以降の購入本を収めた本棚に『なかなか暮れない夏の夕暮れ』(ハルキ文庫)がポツンと1冊。2013年4月〜2017年3月までの購入本の本棚には、1冊もなかった。つまり、7年間で2冊の購入本ということで、今まであまり縁がなかった作家であるらしい。表題作を含む12編を収録。どれも面白くて読後感も悪くない。ただし、登場する彼女たちの心理を私がどこまで理解できていたのかは、かなり怪しい。
読了日:01月28日 著者:江國 香織
日曜日の夕刊 (新潮文庫)日曜日の夕刊 (新潮文庫)感想
最近になって少しずつ手を伸ばし始めた重松清。今まであまり読んでこなかったのは、あまりにもいい話過ぎる印象があったことと、気に入った作家は初期作品から順次読み進めたい人間にとっては多作過ぎる作家であること。まあ、そんな思い込みやら個人的事情やら、極めて勝手な理由から。「あとがき」によれば、「初めての、週刊誌での連載。一回二ページ、四回で一話完結」という形式で『サンデー毎日』に連載されたものとのこと。そう言われると、一層、収録された12編の作品ひとつ一つの重みが増してくる。読み応えのある一冊だった。
読了日:01月26日 著者:重松 清
レプリカたちの夜 (新潮文庫)レプリカたちの夜 (新潮文庫)感想
初遭遇の作家。あまりにインパクトのある木原未沙紀氏のカバー装画に惹かれ、以前から購入済みだったのだが、同じように表紙にシロクマ(若しくはホッキョクグマ)が登場している『雪の練習生』(多和田葉子/カバー装画・庄野ナホコ/新潮文庫)とともに読み始めてみた。帯には、「ミステリーかどうか、そんなことはどうでもいいなぁ、と感じるほど僕はこの作品を気に入っています」との伊坂幸太郎氏のコメントがあったが、同感である。なんとも不思議で雄大な作品。これを「第2回新潮ミステリー大賞」に選んだ選考委員の感覚が素敵だと思う。
読了日:01月23日 著者:一條 次郎
思わず考えちゃう思わず考えちゃう感想
市立富良野図書館から借りた一冊。たまたま、昨年12月、NHK Eテレで「SWITCHインタビュー 達人達『ヨシタケシンスケ×梅佳代』という番組を観て、「ふむふむ、ヨシタケシンスケって、こんな感じの人だったのかぁ」などと思っていたところ、図書館の本棚に本書があったので借りてみたところ。「いつも持ち歩いているメモ帳に描きとめるクセがあって、それらを本にした」らしい。番組によれば、元々の原画はとても小さくて、作品の色付けは自分では行わないとも言っていたので、そんなことも思いながらパラパラ、サクサクと読了。
読了日:01月21日 著者:ヨシタケシンスケ
歌うエスカルゴ (ハルキ文庫)歌うエスカルゴ (ハルキ文庫)感想
JR根室本線「富良野〜東鹿越〜新得〜帯広」間を1泊2日の小旅行。読みかけだった本書を持参して、往路、釧路行き「普通列車」(1両・ワンマンカー)の車中にて、「十勝清水」に着く直前に読了。3、4冊の既読本があるはずの津原泰水だが、既読本とは少し違って、いい意味で突き抜けた感じがして、実に面白かった。さて、思い付きで始めてみた「自宅本棚の本のタイトルによる“しりとり読書”」も次で20冊目。「ご」で始まるタイトルはなかなかなくて、数少ない3冊の中から『号泣する準備はできていた』(江國香織/新潮文庫)を選んでみた。
読了日:01月18日 著者:津原 泰水
中島みゆき全歌集1975-1986 (朝日文庫)中島みゆき全歌集1975-1986 (朝日文庫)感想
ほぼ同年代な中島みゆき。「1975年〜1986年の曲の歌詞全178曲を掲載した歌詞集の第1弾」とのこと。「時代」「わかれうた」「悪女」など、ヒット曲も多数含まれていて、懐かしくお馴染みの歌詞が多いはず。しかし、歌で聴くのと本として活字で読むのでは別次元。なんだかちょっと不思議な感覚の読書体験だった。谷川俊太郎氏の「解説」は、そんな私のモヤモヤを随分とスッキリさせてくれて、感慨深かった。巻末の「バイオグラフィー」「ディスコグラフィー」「歌詞索引」も嬉しい。溢れる才能。唯一無二の中島みゆきを痛感させられた。
読了日:01月17日 著者:中島みゆき
坊っちゃん (新潮文庫)坊っちゃん (新潮文庫)感想
市立富良野図書館から借りた一冊。奥付には「昭和25年1月31日 発行/昭和55年5月15日 83刷改版/平成7年5月30日 105刷」。久しぶりに眺めていた図書館の文庫本のコーナーで、「あまりに有名。なんだか恐れ多い気もして、きっと未読だなぁ」などと思いつつ借りてみたところ。「慶応3年(1867年)に生まれた夏目漱石が、明治39年(1906年)4月号の『ホトトギス』に発表」とのこと。兎に角、小気味よくて、面白かった。まさに快作である。そういえば、「おれ」が一人称で語っていて、名前はなかったかもしれない。
読了日:01月16日 著者:夏目 漱石
名古屋駅西 喫茶ユトリロ 龍くんは美味しく食べる (ハルキ文庫)名古屋駅西 喫茶ユトリロ 龍くんは美味しく食べる (ハルキ文庫)感想
帯には「ご当地グルメはもちろん、地元の魅力が満載の、名古屋愛に溢れた大人気作、待望の第二弾」。例によって、特にシリーズ物の場合、妙に順番に拘る私は、まず、前作を再読してから読み始めてみた。個人的には、今まで行ったことのない名古屋(一応、列車の乗り継ぎで、名古屋駅に2時間だけ滞在したことはあるのだが)が舞台で、新鮮な感覚にて堪能。「中央新幹線が、2027年に品川〜名古屋間を開業させる目標で工事が始まっていて、名古屋駅西地区は、町の姿が大きく変わる」らしく、その前に、ずっと列車を乗り継いで行ってみたい。
読了日:01月14日 著者:太田忠司
密売人 (ハルキ文庫 さ 9-6)密売人 (ハルキ文庫 さ 9-6)感想
<北海道警察>シリーズも第5弾。物語の舞台が札幌をはじめとする道内各地ということで、生まれも育ちも北海道な私は、一層、リアルティーを感じながら楽しんでいる。本棚では、さらに『人質』『憂いなき街』『真夏の雷管』が待っているので、あまり慌てずに読み進めていこうかと。そういえば昨年末、札幌の書店にて、このシリーズに影響を与えたらしい<刑事マルティン・ベック>シリーズの『ロセアンナ』と『煙に消えた男』を発見し購入。第1作の発表は1965年で1964年のスウェーデンが舞台。そちらも30数年ぶりの再読を堪能したい。
読了日:01月12日 著者:佐々木 譲
([お]12-4)東京放浪 (ポプラ文庫)([お]12-4)東京放浪 (ポプラ文庫)感想
昨年4月から、思い付きで始めてみた「自宅本棚の本のタイトルによる“しりとり読書”」の18冊目。足踏み状態が続き2カ月近くかかって読了した『くそったれバッキー・デント』(デイヴィッド・ドゥカヴニー/高取芳彦・訳/小学館文庫)に続く「と」で始まる11冊の中からの選定。ほぼ初遭遇の作家。不思議なもので、こちらはアッと言う間、正味2日での読了。そうかそうかと、意外性もあり、ちょっと考えさせられる感じの東京都内の放浪。面白かった。で、次は「う」で始まる9冊から『歌うエスカルゴ』(津原泰水/ハルキ文庫)を選んでみた。
読了日:01月09日 著者:小野寺 史宜
じゃりン子チエ(3) (双葉文庫)じゃりン子チエ(3) (双葉文庫)感想
第3巻目で、『WEEKLY漫画アクション』の「1978年10月12日号」以降に掲載された24話を収録。当時、毎号連載で読んでいた皆さんはもちろん楽しかっただろうけど、平成を経て令和を迎えている現在に、24話を一気に初読するのもまた、至福のひと時。今回も漫画とは思えない読み応え。う〜む、面白い。帯の裏面によれば、今後も4巻、5巻と、ツキイチの感じで発売されるらしく、フッフッフとこぼれる笑みをこらえきれないまま、ジッと待たせていただこう。
読了日:01月09日 著者:はるき悦巳
くそったれバッキー・デント (小学館文庫)くそったれバッキー・デント (小学館文庫)感想
昨年4月、思い付きで始めてみた「自宅本棚の本のタイトルによる“しりとり読書”」も本書で17冊目。案外順調に続いてきた“しりとり読書”も、17冊目にしてかなり苦戦。11月15日に読み始めてみたものの令和元年を過ぎて令和2年に跨ってようやくの読了。初遭遇の作家(というか、『Xファイル』主演俳優とのこと)。特に前半部分で足踏み状態で、途中、事実上の中断期間も経ながら、再開後は一気読み。日本のプロ野球に例えれば、「レッドソックス=阪神、ヤンキース=巨人」と捉えている大の阪神ファンな私だが、特に終盤が面白かった。
読了日:01月06日 著者:デイヴィッド ドゥカヴニー
刑事に向かない女 違反捜査 (角川文庫)刑事に向かない女 違反捜査 (角川文庫)感想
さて、1月4日にして、2020年1冊目の読了本。悪くない。前作も、こんな感じだった気がする。しかし何か物足りなさも否めない。まあ、極めて個人的な、『女には向かない職業』(P.D.ジェイムズ/小泉喜美子・訳/ハヤカワ・ミステリ文庫)とか、<仕事はできるが不運すぎる女探偵・葉村晶>シリーズなどと比べての印象なのかもしれない。これはこれ。さらなる続編を待とうかと。
読了日:01月04日 著者:山邑 圭

読書メーター

〈武士道シリーズ〉を3冊とか。 <12月の読書メーター>

JUGEMテーマ:読書

12月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:4279
ナイス数:571

武士道ジェネレーション (文春文庫)武士道ジェネレーション (文春文庫)感想
思えば、本書を購入したがために、シリーズ物が好きで、かつ、妙に順番に拘るタイプな私は、『武士道シックスティーン』から再読せざるを得なかった訳だが、おかげで何とも楽しいひと時を過ごすことができた、とも言える。帯に、「あれから6年。それぞれの道を歩き出した早苗と香織が直面したのは、道場の後継者問題」とあった。まあ、今回、あまり期間を置かずに連続的に読み進めていた私にとっては「ついこの間のこと」ではあるが、それなりに時の流れを感じながら、感慨深く読んだ。完結編ではなく第4弾とあるので勝手に番外編を期待している。
読了日:12月30日 著者:誉田 哲也
不穏な眠り (文春文庫)不穏な眠り (文春文庫)感想
必ずしも多作とはいえない作家の若竹七海。なので、書店にて「不運すぎる女探偵・葉村晶」の最新刊を見つけた時には、かなり嬉しかった。で、すかさず読み始めてしまい、そうかそうかと、読了。帯の裏面に既刊の<葉村晶シリーズ>が列記されていて、それによれば、『依頼人は死んだ』『悪いうさぎ』『さよならの手口』『静かな炎天』『錆びた滑車』に続いて本書が6冊目。念のため自宅本棚を眺めてみたら、全部揃っていたので、いずれ1冊目から一気読みを目論んでいるところ。ところで、1月からTVドラマ化(NHK)されるらしく、実に楽しみ。
読了日:12月29日 著者:若竹 七海
武士道エイティーン (文春文庫)武士道エイティーン (文春文庫)感想
JRにて、「富良野〜滝川〜札幌〜函館」間を2泊3日の小旅行での持参本。シリーズ第3弾の今回は、ヒロインの香織と早苗だけじゃなく、早苗の姉・緑子とか、香織の師匠・桐谷玄明とか、香織と早苗の後輩・美緒とか。様々な人たちの視点からも描かれていて、随分と楽しかった。思わず、ウルウルしてしまう場面も多くて、グイグイ引き込まれた作品。そういえば、せっかくの列車の旅。車窓の景色を眺めることは案外少なかった気もする。さて、いよいよ『武士道ジェネレーション』へ。
読了日:12月22日 著者:誉田 哲也
名古屋駅西 喫茶ユトリロ (ハルキ文庫)名古屋駅西 喫茶ユトリロ (ハルキ文庫)感想
先日、『名古屋駅西 喫茶ユトリロ 〜龍(とおる)くんは美味しく食べる〜』を購入。そうなると、まず第1弾から始めなければ、ということで、約2年ぶりでの再読。初読からさほどの期間が経っていないにも関わらず、初めて読んだ感じで、新鮮な感覚にて読了。面白かった。では、第2弾に進もうか。ところで、ここのところ「シリーズ物の最新刊を買ってしまったため、まず第1弾から読み始める」といったことがパターン化しつつあるような気がしないでもない。
読了日:12月20日 著者:太田 忠司
([ほ]4-5)活版印刷三日月堂 空色の冊子 (ポプラ文庫)([ほ]4-5)活版印刷三日月堂 空色の冊子 (ポプラ文庫)感想
以前にシリーズを読み終えてしまい、いずれの機会にまた第1弾から読み返そうか、などと思っていたところ、書店にて「本編で描かれなかった、三日月堂の『過去』が詰まった番外編」であるらしい本書を発見。幼かった頃の弓子が登場したり、実に楽しい一冊だった。忘れていた、一度は川越の街に行ってみたい!との気持ちが、ムズムズとまた蘇ってきてしまった。読了後、帯の裏面に「2カ月連続刊行!2020年1月 もうひとつの三日月堂〈番外編〉発売!」とあることに気が付き、そうかそうかとほくそ笑んでいる次第。
読了日:12月19日 著者:ほしお さなえ
巡査の休日 (ハルキ文庫 さ 9-5)巡査の休日 (ハルキ文庫 さ 9-5)感想
書店にて、たまたまシリーズ第8弾の『真夏の雷管』を買って、こんな時、妙に順番に拘ってしまうタイプな私は、まずシリーズを買い揃えながら、第1弾の『笑う警官』から順次読み進めているところ。で、気が付けば、ようやく(と言うか、早くもと言うべきか)第4弾の本書を読了。今回も存分に楽しむことができた。この分だと、『密売人』。『人質』、『憂いなき街』を経て、そう遠くない感じで『真夏の雷管』に辿り着けるのかもしれない。
読了日:12月16日 著者:佐々木 譲
私は古書店勤めの退屈な女 (日本ラブストーリー大賞シリーズ)私は古書店勤めの退屈な女 (日本ラブストーリー大賞シリーズ)感想
初遭遇の作家。市立富良野図書館から借りた一冊。「なんだか自虐的で肩の力が抜けた感じのタイトルだなぁ」などと思いながら。帯の「夫の上司と不倫の恋に落ちた波子。勤め先の古書店での日々のなかで、波子はある決断を下す」に、できればハッピーエンドがいいのだが・・・との懸念も多少は抱きつつ読み始めてみた。ふむふむ、大丈夫。随分面白かった。古書店主・小松さんと退屈な女・波子さんの掛け合いが、いい。ところで、巻頭に掲載の「鎮静剤」(作詞:マリー・ローランサン/訳詞:堀口大學)。かつて加川良の唄で聴いていて、懐かしかった。
読了日:12月13日 著者:中居 真麻
武士道セブンティーン (文春文庫)武士道セブンティーン (文春文庫)感想
先日書店で、シリーズ第4弾の『武士道ジェネレーション』を購入。とりわけシリーズ物に関しては、妙に順番に拘ってしまうタイプなため、自宅の本棚にひっそりと眠っていた3冊を、まず『武士道シックスティーン』から順番に読み始めた次第。で、今回も、極端に遅読な私にはあまり似合わない一気読み。実に面白い。してみると、このシリーズ、私にとっては今が読み頃で、旬を迎えているのかもしれない。そうも言いながら、はやる気持ちを抑え、少し間をおいてから次の『武士道エイティーン』に向かおうか。そんな“楽しみの先送り”を目論んでいる。
読了日:12月10日 著者:誉田 哲也
津軽 (角川文庫)津軽 (角川文庫)感想
余りにも有名な作家・太宰治の本を、1冊しっかりと読了したのは、たぶん初めて。少しへそ曲がりかもしれない私は、有名な作家・作品やベストセラーなどはスルーしてしまうため、あまり読まない。函館に住んでいた頃、弘前や五所川原にもちょくちょく行っていたので、懐かしさもあって読んでみたところ。帯にあるとおり、意外なほどに「笑いあり、涙ありの爽快旅行記」。太宰治って、こんなにも明るくて人間味あふれる人物だったのかと、吃驚。たまたま読んでいた『ワセダ三畳青春記』(高野秀行/集英社文庫)と交互に、楽しい気分で読み終えた。
読了日:12月09日 著者:太宰 治
じゃりン子チエ(2) (双葉文庫)じゃりン子チエ(2) (双葉文庫)感想
巻末の「初出一覧」によれば、『WEEKLY漫画アクション』の「1978年10月12日号〜1079年3月8日号」と、連載が開始された「1979年4月5日号〜1997年8月19日号」に掲載の24話。今回も、コミックとは思えないほどの読み応えで、大満足の一冊。個人的には、「チエちゃんと小鉄」の姿が、毎朝、楽しみに読んでいる北海道新聞・朝刊に連載(どうやら、中日新聞など全国新聞10紙で連載中)されている『ねえ、ぴよちゃん』(青沼貴子)の「ぴよちゃんと又吉」とも重なって、なんだか楽しい。
読了日:12月07日 著者:はるき 悦巳
ワセダ三畳青春記 (集英社文庫)ワセダ三畳青春記 (集英社文庫)感想
先日読んだ『アジア新聞屋台村』がとても面白かったので、姉妹篇らしい『異国トーキョー漂流記』と本書を購入。まず本書から読み始めてみた。で、これも実に面白かった。自伝的小説とのこと。「野々村荘」に住んでいた11年間(海外に出掛けていて不在の期間も多いようだが)に、こんなにもいろんな出来事があったのかと驚き、よくも覚えていたものだと感心した。南伸坊氏による表紙カバーをよく見れば、タイトルと「早稲田大学正門徒歩五分路地裏胡桃木古木造二階アパ野々村荘三帖」の組合せ。ビッシリ詰め込まれた文字が三畳一間のようで面白い。
読了日:12月07日 著者:高野 秀行
休日はコーヒーショップで謎解きを (創元推理文庫)休日はコーヒーショップで謎解きを (創元推理文庫)感想
帯には、「『日曜の午後はミステリ作家とお茶を』の著者の日本オリジナル短編集!」とあって、9編を収録。1編ごとに「著者よりひとこと」が付いていて、実に親切。前作と同様、「編訳者あとがき」で「刊行に至る経過」のようなことが触れられていて、面白い。とても丁寧に作られた本、との印象で、好感の持てる一冊だった。
読了日:12月04日 著者:ロバート・ロプレスティ

読書メーター

気に入った作家を追いかけてみる読書。<11月の読書メーター>

11月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:4197
ナイス数:408

まなの本棚まなの本棚感想
本の内容がどうこうと言う以前に、彼女の読書量の多さと、しっかりとした物の見方・考え方に驚かされた。今後、本を選ぶ際の参考にさせていただこうかと。
読了日:11月30日 著者:芦田 愛菜
ペンギン鉄道なくしもの係 ((幻冬舎文庫))ペンギン鉄道なくしもの係 ((幻冬舎文庫))感想
読み始めたキッカケは、書店にて『ペンギン鉄道 なくしもの係 リターンズ』を見かけ、購入したこと。シリーズ物に関しては順番に読み進めなければ、どうも落ち着かないタイプ。自宅本棚では、ソッと本書が待機していて、ふむふむ、今が読み頃に違いないと判断した次第。冒頭から電車にペンギンが乗っていて、はて、この展開についていけるだろうかとの危惧もありながら、案外、さほどの違和感もないまま、ゆっくりと読了。開花時期の遅い「チシマザクラ(千島桜)」が大事な役割で登場していて、3年間だけ根室人だった者としては嬉しい限り。
読了日:11月29日 著者:名取 佐和子
きみの町できみの町で感想
市立富良野図書館から借りた一冊。先日、『きみの友だち』(新潮文庫)を読み終えて、そういえば重松清って、あまり読んでこなかったなぁ、などと思いつつ、図書館の本棚から選んでみた本。ミロコマチコ氏の絵も良くて、ゆっくりと読了。
読了日:11月25日 著者:重松 清
警官の紋章 (ハルキ文庫)警官の紋章 (ハルキ文庫)感想
極端に遅読な私にしては珍しく一気読みしてしまう<北海道警察>シリーズの第3弾。2008年12月に発刊された本書は「洞爺湖サミットのための特別警備」に絡んでのお話。細谷正充氏の「解説」によれば、2009年11月には、シリーズ第1弾の『笑う警官』を原作にした映画『笑う警官』が、大森南朋・松雪泰子・宮迫博之などのキャストにて全国公開されていたらしい。今回も、並行して読んでいる6、7冊の本たちを軽く押しのけて、サクサクと読了。さて、このまま第4弾の『巡査の休日』に進もうか、それともしばし休憩しようか。
読了日:11月25日 著者:佐々木 譲
失恋延長戦 (祥伝社文庫)失恋延長戦 (祥伝社文庫)感想
ここのところ、面白い本に出合ったら、忘れないうちに、自宅本棚にある同じ作家の違う作品も読んでみる。といった感じで本を選ぶことがあるのだが、その結果、ひっそりと眠っていた秀作を発見することも少なくない。今回は、先日読んだ『一匹羊』(光文社文庫)が良かったので、本棚に並んでいた6冊の中から選んでみた。奥付を見ると、「平成25年7月30日 初版第1刷発行」。たぶん、網走時代、出版されて間もない頃の購入。かつて自分が買ったはずの本たちが眠る本棚から、こんな素敵な作品が見つけられるとは、なんとも嬉しい誤算である。
読了日:11月23日 著者:山本 幸久
武士道シックスティーン (文春文庫)武士道シックスティーン (文春文庫)感想
どうやら2010年4月、2013年7月に続いて3度目の読了。1度目は1回目の函館勤務の2年目で、2度目は2回目の網走勤務の1年目。「感想」には、いずれも「一気読み」とあったが、当時、仕事面では、かなり多忙を極めた時期であり、読書が貴重なリフレッシュタイムだったことを思い出す。実のところ、3度目の今回も僅か2日間での読了。まあ、極端に遅読な私が毎回一気読みしてしまうほど魅力ある作品ということになる。先日、<武士道>シリーズ第4弾の『武士道ジェネレーション』を購入したので改めて順番に再読し始めた次第。
読了日:11月20日 著者:誉田 哲也
一匹羊 (光文社文庫)一匹羊 (光文社文庫)感想
たぶん、3、4冊の既読本があると思われる山本幸久ではあるが、正直、さほどの印象は残っていなかった。で、ゆっくりとした感じで読んでみた今回。表題作を含む9編を収録の本書は、どれも実に良かった。特に。そのタイトルから内容を想像することが難しかった「一匹羊」など、面白かった。してみると、その時の読み手側の気持ちの持ちようの問題だったのかもしれない。「解説」の関口久尚氏によれば、本書のキャラクターが、『凸凹デイズ』や『展覧会いまだ準備中』にも登場し、作品同士がリンクしているらしく、そちらの方も気になるところ。
読了日:11月18日 著者:山本 幸久
幻獣遁走曲 (創元推理文庫)幻獣遁走曲 (創元推理文庫)感想
表題作を含む5編を収録の連作短編集。<猫丸先輩>が登場する本で、しっかりと最後まで読み終えたのは、たぶん今回が初めて。じっくりと読むとジワーっと面白さが染み入ってきた。本棚を眺めてみれば、倉知淳の本が7冊あって、うち6冊が未読。ちょっとずつ読み進めてみようか。ところで本書は、思い付きで始めてみた「自宅本棚の本のタイトルによる“しりとり読書”」の16冊目。いろんな本と出合える“しりとり読書”(といっても、元々、自分で買ったはずの本たち)を中断してしまうのも惜しい!との気持ちも多少は働いたような気もする。
読了日:11月13日 著者:倉知 淳
警察庁から来た男 (ハルキ文庫)警察庁から来た男 (ハルキ文庫)感想
11月10日の日曜日。「第35回東日本女子駅伝」(UHB/フジテレビ系)を観終えた午後2時30分頃に読み始め、途中、午後6時30分頃からの「卓球W杯団体戦 女子・決勝『日本vs中国』」(TVH/テレ東系)にて中断。午後9時頃から再開して午後10時過ぎに読了。極端に遅読な私が、その日のうちに読み終えることは、実に珍しく、小説本では、たぶん初めて。かつて自分が20代の後半から10年ほど住んでいた札幌(そして足繁く通っていたススキノ)が主な舞台という個人的な理由もあるにはあるが、このシリーズ、兎に角面白い。
読了日:11月11日 著者:佐々木 譲
オリンピックがやってきた 猫とカラーテレビと卵焼き (角川文庫)オリンピックがやってきた 猫とカラーテレビと卵焼き (角川文庫)感想
堀川アサコは何冊か既読本もある作家だが、なんとなくそれらのイメージとは異なる感じのタイトルだったので買ってみた。舞台は、前回の東京オリンピックが開催された昭和39年の東北の小さな町。当時、小学3年生くらいだったはずの私だが、さほどオリンピックにかかる鮮明な記憶は残っていない。少なくとも我が家のテレビはカラーではなかった、ような気はするのだが。津軽弁が満載。懐かしくてちょっとホロリとさせられる、素敵な連作短編集だった。
読了日:11月09日 著者:堀川 アサコ
じゃりン子チエ(1) (双葉文庫)じゃりン子チエ(1) (双葉文庫)感想
2泊3日の小旅行中に帯広の書店にて購入。帯には、「可笑しくて哀しくてどこか懐かしい。国民的大人気漫画が文庫で登場!2019年度大阪ほんま本大賞特別賞受賞作!」とあった。なんとなくキャラクターは知っているが、実のところ読んだことのなかった本。巻末の「初出一覧」によれば、「『WEEKLY漫画アクション』1978年10月12日号」からの連載開始。そうかぁ、所帯を持ったばかりで、バタバタしてた頃だなぁ、などと個人的な当時を思い出しながら。令和の今読んでも何の違和感もなし!物凄く面白かった。
読了日:11月05日 著者:はるき悦巳
きみの友だち (新潮文庫)きみの友だち (新潮文庫)感想
JR根室本線にて「富良野〜東鹿越〜新得〜帯広〜釧路〜根室」間を2泊3日で往復した時の持参本。私は、購入した時点で、購入記録の整理を兼ねて、購入月日・購入書店名・購入動機などをブログ及びタイムラインにも投稿しているのだが、それを見た高校生の孫娘から「中学のとき先生が読んでくれた」とのコメントが来たので、そうかそうかと、穂み始めてみた。連作長編で10編を収録。往路(片道、乗り継ぎを含めて8時間余り)、3編目から読み始め、車窓の景色を眺めつつ、終着・根室の少し手前でゆっくりと読了。いい作品に出合うことができた。
読了日:11月01日 著者:重松 清

読書メーター

奥田英朗を3冊、そして、坂井希久子を2冊。 <10月の読書メーター>

JUGEMテーマ:読書

10月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:3602
ナイス数:430

真夜中のマーチ (集英社文庫)真夜中のマーチ (集英社文庫)感想
なにやら奥田英朗の面白さを再認識した感じで、気が付けば、今月、奥田英朗の本は本書で3冊目。極端に遅読な私にとって、こんな現象は珍しい。本棚を眺めてみると、奥田英朗の本が、既読本を含めて、さらに9冊並んでいた。期せずして発生した私の中でのこの奥田英朗現象。もう少し続きそうな予感でもある。
読了日:10月29日 著者:奥田 英朗
アジア新聞屋台村 (集英社文庫)アジア新聞屋台村 (集英社文庫)感想
ほぼ初遭遇の作家。角田光代氏の「解説」によれば、「高野秀行さんは、常人にはなんだかわからないものを求めて、世界じゅうの辺境をさまよい歩いている人」で、「その高野さんによる自伝的物語」。劉さんという若い台湾人女性が社長の「エイジアン」という会社が舞台。アジア各国から集まった面々で、アジア5カ国の言語で新聞も発行している。登場人物のみんながみんなが実に逞しくて魅力的。不思議な面白さがあった。それぞれに実在のモデルがいるとしたら凄い。姉妹篇らしい『ワセダ三畳青春記』と『異国トーキョー漂流記』も読んでみようか。
読了日:10月25日 著者:高野 秀行
黒蜥蜴 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)黒蜥蜴 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)感想
思い付きで始めてみた「自宅本棚の本のタイトルによる“しりとり読書”」の15冊目。「く」で始まる12冊の中から選んでみた。考えてみれば、江戸川乱歩の本1冊をしっかりと読み終えたのは、たぶん本書が初めて。そのわりに、読みながら、場面や展開に不思議と懐かしさを覚えた。「三島由紀夫の脚色で演劇や映画にもなった」ようで、「映画は京マチ子(女賊)と大木実(明智小五郎)」。おそらくそれで知っていたのだろう。「『日の出』の昭和9年1月号より12月号に連載」とのこと。今なお色あせぬ作品の輝きに驚かされる。
読了日:10月23日 著者:江戸川 乱歩
ガールガール感想
市立富良野図書館から借りた一冊。先日、久々に奥田英朗の本(『ヴァラエティ』/講談社文庫)を読了し、奥田英朗の面白さを再認識。もしかすると既読本かもしれないけれど、などと思いつつ借りてみた。帯には、「さ、いっちょ真面目に働きますか。キュートで強い、肚の据わったキャリアガールたちの働きっぷりをご覧あれ、30代。OL。文句ある?」とあって、表題作を含む5編を収録。巻末の「初出一覧」によれば、2003年〜2005年にかけて『小説現代』に掲載されたもの。面白い。なんだか元気が出てくる感じの本だった。
読了日:10月21日 著者:奥田 英朗
圏外同士 (双葉文庫)圏外同士 (双葉文庫)感想
初遭遇の作家。どんな本なのかイマイチ分からず、帯の「オススメ!アラ還男の鼻息とアラサー女のため息」や、同じく帯裏面の「子会社に出されたサラリーマン社長(暴走ジジイ)と夢に挫折した服飾デザイナー(冷めた美人)。出会うはずもないのに出会った二人」などからボンヤリとイメージしながら読んでみた。極端に遅読な私が、2、3日で読み終えたのだから、それなりではあったのだが、正直、もう一息だった気もする。1955年生まれの著者が2006年(51歳頃)に書いた本の文庫化。58歳でジジイ呼ばわりはちょっとキビシイのでは。
読了日:10月19日 著者:冨士本 由紀
笑う警官 (ハルキ文庫)笑う警官 (ハルキ文庫)感想
最近購入した『真夏の雷管』が<北海道警察>シリーズン第8弾で、自宅の本棚を眺めてみたところシリーズの中では第1弾の本書のみがポツンと置かれていたので、読み始めてみたところ。「大通署」のモデルは札幌中央署と思われるが、登場する施設名などの固有名詞や位置関係も、ほぼ実際通りに描かれていて、札幌で10年ほど暮らした者として、懐かしく楽しむことができた。「あとがき」でも触れられているが、私も本書のタイトルから、スウェーデンの作家マイ・シューヴァル&ペール・ヴァールーの<マルティン・ベック>シリーズを思い出した。
読了日:10月15日 著者:佐々木 譲
女のいない男たち女のいない男たち感想
市立富良野図書館からの一冊で、たぶん、わりと久しぶりな村上春樹。「自分の小説にまえがきやあとがきをつけるのがあまり好きではない」らしい著者が、「この『女のいない男たち』という短編小説集に関しては、成立の過程に関していくらか説明を加えておいた方がいいような気がするので」ということで「まえがき」が付いていた。「まえがき」を読んでみたところ、ふむふむ、そんなこともあるのかと、面白かった。最後に書き下ろしたらしい表題作を含めて6編を収録。6編の中では「木野」が一番しっくりきた気がする。
読了日:10月14日 著者:村上 春樹
ころころ手鞠ずし―居酒屋ぜんや (時代小説文庫)ころころ手鞠ずし―居酒屋ぜんや (時代小説文庫)感想
ちょっとご無沙汰だった<居酒屋ぜんや>シリーズも3巻目。市立富良野図書館から借りた『若旦那のひざまくら』(双葉社)を読み終えたところで、ふと思い出し、途絶えていたシリーズを再開してみた。「居酒屋ぜんや」を取り巻く人々を懐かしく思い出しているうちにサクサクと読了してしまった。まあ、並行して読みかけの5、6冊の本を追い越しての読了なので、それだけ面白かったということか。さて、読書メーターに登録してから、どうやら本書が1000冊目。極端に遅読な私でも、長く続けていれば、そんなこともあるようだ。
読了日:10月12日 著者:坂井 希久子
若旦那のひざまくら若旦那のひざまくら感想
市立富良野図書館から借りた一冊。考えてみれば、『ヒーローインタビュー』に始まり、なんだかんだと5、6冊は既読本のある坂井希久子。今回は、大好きな京都が舞台らしく、ちょっと久しぶりな感じで手に取ってみた。実際のところは知らないが、よく噂される“イケズ”な京都が随所に出てきて、なかなかな盛り上がり。特に、後半に出てきた“場違い部屋”なんて本当にあったら結構怖い。さて、自宅本棚にあって、たしか2巻目でストップしている<居酒屋ぜんや>シリーズを再開してみようか。
読了日:10月09日 著者:坂井 希久子
ルピナス探偵団の当惑 (創元推理文庫)ルピナス探偵団の当惑 (創元推理文庫)感想
随分と久しぶりな<ルピナス探偵団>。とは言いながら、たぶん既読なのは『ルピナス探偵団の憂愁』で本書に関しては初読かもしれない。読み始めたのが9月12日なので3週間ほど期間を要しての読了ではあったが、それはあくまでも読んでいる本人の問題(極端に遅読。にも拘らず、いつも6、7冊を同時並行的に読んでいる)であって、文句なしに面白かった。探偵団の面々はもちろんだが、不良警官の不二子姉さんが、とても大胆素敵。
読了日:10月04日 著者:津原 泰水
ヴァラエティ (講談社文庫)ヴァラエティ (講談社文庫)感想
読み終えて、イッセー尾形や山田太一との対談もあって、随分、様々な作品を収録した本だったなぁ、などと感じていたところ、「あとがき」に「業界の内輪話」や、「講談社の堀彩子さんが立ち上がり、各社で眠っている短編をかき集め、一冊にまとめてくれました」などが書かれていて、なるほど、それでタイトルが「ヴァラエティ」か、と納得。「あとがき」には、各作品の書かれた経緯などもあって、こちらも、ふむふむ。7編の短編の中では最後の「夏のアルバム」が特に良かった。
読了日:10月03日 著者:奥田 英朗
木曜日にはココアを (宝島社文庫)木曜日にはココアを (宝島社文庫)感想
初遭遇の作家。表題作を含む12編を収録。作業助手としての現場に持参して、昼休み時間、時折、快晴の空を見上げながら、4トントラックの助手席にて読了。舞台は東京、京都、そしてシドニー。同じ出来事をそれぞれの人の視点から描いたり、各編に共通の人物が登場していたり、偶然の出会いからどんどん広がっていったり。こんな幸せな出会いも悪くない。帯には、「読書メーターでも大評判!」とあった。
読了日:10月01日 著者:青山 美智子

読書メーター

魚住久江&森若沙名子。 <9月の読書メーター>

JUGEMテーマ:読書

9月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:2566
ナイス数:336

夏の約束 (講談社文庫)夏の約束 (講談社文庫)感想
たぶん、初遭遇の作家。8月末から9月にかけて「甲子園参戦!」を中心とした今季の4泊5日・関西小旅行時に、たしか「なんばウォーク」内の「リブロ」にて購入。通常の表紙カバーではなくて、蝉の絵が描かれたシンプルでブルーなカバーに包まれていて、「限定重版。20年前も今も、変わらない『夏』の日々。今だからこそ!」とあった。「芥川賞受賞作でセクシュアル・マイノリティ文学の表題作と、交番に婦人警官がいない謎を追う『主婦と交番』の2編を収録」とのこと。淡々と、そしてほのぼのと。個性豊かなキャラクターが多く、面白かった。
読了日:09月27日 著者:藤野 千夜
これは経費で落ちません! ~経理部の森若さん~ 3 (集英社オレンジ文庫)これは経費で落ちません! ~経理部の森若さん~ 3 (集英社オレンジ文庫)感想
テレビドラマの方は、惜しくも本日(9/27)で最終回。仕事はしっかり恋愛は奥手な森若さんが、いい。シリーズ本は抜かりなく6巻まで購入済み。今後もゆっくり読み進めていこうかと。
読了日:09月25日 著者:青木 祐子
女警女警感想
市立富良野図書館から借りた一冊。古野まほろの本は本書で3作目(だと思う)。元警察官僚とのことで、警察官の業務や勤務に関する記述が詳細で、兎に角リアル。なるほど、看護婦が看護師に変わったように婦警は女警と呼ばれているようだ。たかだか3作目で言うのも甚だ烏滸がましいが、彼の作品は、序盤から着実に布石が打たれていて、読者への情報提供も親切で丁寧。しっかりと読み込んでいれば、ラストまでたどり着けないこともない。読みごたえがあり、実に面白かった。
読了日:09月23日 著者:古野 まほろ
ビール職人の醸造と推理 (創元推理文庫)ビール職人の醸造と推理 (創元推理文庫)感想
初遭遇の作家。まあ、大好きなビールと推理がタイトルなのだから、たぶんハズレはないに違いない。そんなことを勝手に期待して読み始めたところ、やっぱり面白かった。なんだか、とてもビールが飲みたくなる感じの本だった。今回、読みかけだった本書を、JRでの「富良野〜札幌〜函館」間、2泊3日の小旅行に持参。車窓の景色を眺めたりしながら、サクサクと。そういえば、函館の馴染みの居酒屋でも、ススキノの焼肉店でも、そして札幌ドームで「日ハムvsソフトバンク」戦に参戦して。実にたくさんの生ビールを美味しくいただいた旅だった。
読了日:09月15日 著者:エリー・アレグザンダー
九十九書店の地下には秘密のバーがある (ハルキ文庫)九十九書店の地下には秘密のバーがある (ハルキ文庫)感想
岡崎琢磨の本は、<珈琲店タレーランの事件簿>シリーズ以来、久々。自宅本棚にあった「つ」で始まる5冊の中から選んで読んでみた。「書店の地下にバーがある」との設定は、本が好きでアルコールはカクテルをはじめオールラウンダーな私にとっては文句なし。収録された4編を、ちょうど1日1編のペースで、サクサクと読了。ところで、「しりとり読書」の次は「る」で始まる本。予想通り、やっぱり苦戦。本棚中を探し、先日の甲子園参戦!時に「くまざわ書店コロワ甲子園店」で買っていた『ルピナス探偵団の当惑』を含め辛うじて2冊しかなかった。
読了日:09月11日 著者:岡崎琢磨
ドンナ ビアンカ (新潮文庫)ドンナ ビアンカ (新潮文庫)感想
<魚住久江>シリーズの第2弾。極端に遅読な私が、並行して6、7冊を読んでいる中にあって、うっかり2日で読了。警察小説だが、人情味もあって、なんだか温かい。そして本作に関しては、純愛小説でもあった。まったく、あの<姫川玲子>シリーズと同じ作家とは、俄かに信じがたい。前作『ドルチェ』は6篇が収録された短編集で、表題作の中にタイトルの由来のような部分もあったが、本書では触れられないまま。村上貴史氏の「解説」にあった「本書を読み終えた方は是非この言葉の意味を調べてみて欲しい」に従い調べてみた。なるほどそうか。
読了日:09月09日 著者:誉田 哲也
三島由紀夫レター教室 (ちくま文庫)三島由紀夫レター教室 (ちくま文庫)感想
思い付きで始めてみた「自宅本棚の本のタイトルによる“しりとり読書”」において、12冊目となる「み」で始まる7冊の中から選んだのが本書。紹介文には、「職業も年齢も異なる5人の登場人物が繰りひろげるさまざまな出来事をすべて手紙形式で表現した異色小説」とあった。物語が手紙形式で進んでいくことにさほどの違和感はなかった。三島由紀夫の多才ぶりが感じられ、面白かった。最後の「作者から読者への手紙」も、洒落ている。手紙での5人の頻繁なやり取りは、現代のグループline(ただし、やり取りは個別)に似ていなくもない。
読了日:09月04日 著者:三島 由紀夫
北のロマン 青い森鉄道線 (徳間文庫)北のロマン 青い森鉄道線 (徳間文庫)感想
毎年この時期に実施している個人的関西旅行。持参本を思いのほか早く読み終えそうになって、乗り継ぎの羽田空港内の売店にて、限られた冊数の中から選んだのが本書。「青森もしばらく行ってないなぁ」などと思っていたら、函館・札幌・網走・洞爺など、道内各地や北海道新幹線も登場。相変わらず十津川警部はよく動く。お馴染みの2時間ドラマを読んでいるようなな感覚で後半に入ると、相当なページ数を残して終了。本書が西村京太郎の記念すべき600冊目。巻末に「西村京太郎全著作リスト」(2019.6.30現在 全621巻)が付いていた。
読了日:09月02日 著者:西村京太郎

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